第3章 庭づくりと栽培: 庭用地の片づけ


第3章 庭づくりと栽培 Construction and Cultivation 


ఔ 庭用地の片づけ MAKING A CLEAN START ఔ



 庭のプランニングを終えるころまでには、あなたの熱意はとても高まっていることでしょう。お天気が許せばできるだけ早くとりかかりたいところですが、とりかかる前に園路やボーダー花壇、パティオ、温室などの予定位置に棒切れなどで印をつけてみましょう。そして歩き回ってみて、どんな風に見えるかをこころに描いてみるのです。それにはある程度の想像力が必要ですし、実際につくり始めるときも、柔軟である必要があります。そうすれば、不要な仕事を少しでも減らすことができるでしょう。

 きれいに片づけてから始めると仕事はしやすいものですから、最初の仕事はきれいに掃除して、建築業者の残したごみを片付けることです。たくさんあるようでしたら、大きなバケツを用意して、すぐにすべてを取り除きましょう。そうすれば、ずっと気持ちが楽になり、見た目もずっと良くなったと感じることでしょう。雑草についても同様のことが言えますが、雑草の除去については恥ずかしながらオーガニックでないやりかたであることを認めなくてはなりません。

 もし庭用地に有害な雑草、例えばセイヨウヒルガオ、イワミツバ、シバムギなどが入り込んでいるなら、庭づくりを始める前にその小さな断片に至るまで完全に取り除いておくことが絶対欠かせません。もしあなたが急いでいるなら、雑草を取り除く方法はひとつしかありません。それは除草剤です。そう、これは私たちが最も使いたくない言葉であることはよく承知しています。しかし、この場合は唯一許される状況だと思うのです。用地にグリホサート剤を散布、必要なら2回散布して、それ以降は決して化学物質を一滴たりとも庭に持ち込まないことです。

 もしあなたが「そんなことはとてもできない」と思うなら、一年目は庭づくりは犠牲にして、黒いポロエチレンのマルチで用地を被ってしまいましょう。一年間太陽光をさえぎることで、セイヨウヒルガオやシバムギなどを退治することができるので、犠牲にした一年間も無駄にはなりません。マルチに小さな切れ目を入れて、そこにトマトなど植えれば、雑草を枯らして収穫もできることでしょう。しかし、切れ目のところに雑草が生えてこないようによく確かめておくことが必要で、そうしないと振り出しに戻ってしまうことになります。

 もうひとつの選択肢は、ゆっくりと雑草の退治にあたることで、生えてきたらすぐに引き抜いたり鍬をを入れたりするのです。しかしこれは長期にわたる大変な仕事になり、最後に雑草に勝利することは大変むずかしいことでしょう。

 用地が片づいたら庭づくりが始められます。まず構造物から始めます。すなわち、パティオ、園路、パーゴラなどです。これらは芝生やボーダー花壇の位置を決め、高さも決めますので、これらを最初につくる必要があるのです。また、これらをつくる作業はゴチャゴチャと汚れる仕事ですから、栽培を始める前に終らせておくのがよいでしょう。