第3章 庭づくりと栽培: レンガの園路


第3章 庭づくりと栽培 Construction and Cultivation 


ఔ レンガの園路 BRICK PATHS ఔ


 舗装用レンガはソフトでインフォーマルな外観をつくり、とても暖かい色も使えます。私は伝統的な濃い赤色を選びました。濡れても乾いても見た目のよい色です。敷いた最初のうちは都会っぽく見えますが、私が紹介する方法でレンガを敷くと、危険がない程度にほんの少しレンガが動いて、インフォーマルな感じになるのです。さらにしばらくすると、レンガの隙間に苔が生えてきて、最終的には円熟味を加えてくれます。

 使用するレンガは適切な舗装用レンガであることは確かめておかなくてはなりません。壁面用のレンガは軟らかくて、最初の霜で割れることがあるからです。たいていのガーデンセンターや造園業者は、いろんな種類のレンガを扱っています。

 レンガは砂の上に敷きますが、園路の地面がしっかり固まっていないようなら、最初に少しコンクリートを敷いておく必要があるでしょう。その場合、この章の「パティオの設置」の項で紹介している方法で行ってください。

 最初にすることは、レンガの下に敷く砂が横に漏れ出してこないように縁どりを設置することです。前の「砂利の園路」の設置の際に用いた7.5×2.5㎝の板を使うとよいでしょう。その前に、あらかじめレンガを敷く園路の幅をレンガを何個か置いてみて確かめます。レンガ間の隙間を6mmぐらいとり、正確な幅を測ります。その幅に縁取りを設置すれば、切断作業を省くことができます。

 縁どりの設置とドライコンクリートの敷設が終ったら、砂を敷いて土台をつくります。レンガを敷くときには黄色い建設用の砂ではなく、シャープ・サンド(訳者注;角張った粒からなる砂)を使ってください。大まかに縁どりの高さまで砂を広げたあと、しっかり踏みつけて固めます。全体を自分のかかとで踏みつけてまわり、特に縁のあたりに注意を払って行えば、土台は十分固くなります。

 次に、砂の土台を完全に水平にすることが大変重要です。道幅よりわずかに長い板の両端に切れ込みの入った自作のクレーパーを使って水平にします。切れ込みの深さは4cmにして、スクレーパーで砂の高さが縁どりの上から4センチになるようにします。レンガをその上に置いたときには、縁取りよりちょっとだけ高くなると思いますが、踏み固めることでちょうどよい高さに落ち着くでしょう。



 砂の土台を削ってからレンガを並べます。どんな種類の並べ方もできますが、レンガの隙間が少なくとも6mmは空くように注意します。まっすぐな園路では厚みが6mmの合板を使って並べれば簡単です。園路が曲がっているところでは、隙間はもっと広くなるところも出てきますが、全体が均一な感じになるように目分量で隙間は決めてください。

 必ず必要なわけではありませんが、私はここで重さ1.4kgのマンマーの柄を使って少したたいて安定させます。そうすると作業中にレンガがずれにくくなります。

 何列かレンガを敷いたら、スコップ二杯ぐらいの砂を上にかけて、ブラシでレンガの隙間を砂で埋めます。

 最後に園路の幅のしっかりした木をレンガに載せて、上から強く叩きます。叩くのには7.5×7.5cmぐらいの太い角材を用います。レンガは縁どりの木枠の高さまで均等に沈み込んで安定し、隙間の砂も安定します。

全体のレンガ敷きが終ったら砂を再度全体にブラシですり込みます。これで見栄えがよくなり、すぐに通れるようになり、自分で作り上げたことに大きな満足感が得られるでしょう。


 もちろん、最初は園路の縁どりが硬い感じに見えますが、印象を和らげる方法が2つあります。

 私はゆっくりとカーブした園路が好きなのですが、もしあなたがフォーマルが好みなら、一つの方法はフォーマルな生垣で強調することです。これにはツゲがよいと思いますが、種類によっては背丈が高くなりすぎるものもあり、いちばん良いのは生垣用のボックス(Buxus sempervirens 'Suffruticosa')だと思います。これは高価な植物ですが、もしあなたが忍耐強いかたなら、自分で増やすこともできます(第5章の挿し木の項を参照 p.150)。

 ラベンダーも園路の縁取りの生垣に適した植物ですが、これも品種を選ぶ必要があります。大きくならない品種、例えばLavandula angustifolia 'Munstead' などがよいでしょう。他にローズマリーも使えると思います。