第3章 庭づくりと栽培: コンポスト容器


第3章 庭づくりと栽培 Construction and Cultivation 


ఔ コンポスト容器 COMPOST BINS ఔ



 かさばる有機物は装飾的菜園の肥料の最も基本となるもので、そのほとんどは庭のコンポスト(堆肥)です。これは優れた土壌改良材で、水はけを良くし、水持ちを良くしてくれます。そして有益な微生物の住みかとなり、植物の栄養をたくさん含んでいます。さらに、コンポストは庭や台所から出る野菜くずを処分するのに優れた方法でもあります。お金もほとんどかかりません。

 良いコンポストをつくるには、少なくとも2つの容器が必要になります。ひとつは熟成させるのに用い、もう一つは野菜クズなどを毎日入れるのに用います。ガーデンセンターに行けばたくさんの容器が売られていますが、その多くは空気のスペースが多すぎるという欠点があります。野菜などを分解するバクテリアがよいコンポストをつくるには空気を必要とすることは以前から知られていました。そのため容器には板の間が幅広くとられていたり、プラスチック製のものでは側面にたくさんの穴があけられたりしています。これほどの空気は実は不要であり、むしろ効率を下げています。

 良質のコンポストをつくり、雑草の種子や病原体を破壊するためには、しっかり発熱をさせるようにするのが最良です。そのためには外気から内容物を断熱するのが唯一の方法で、閉鎖した容器が良いということになります。安くて良いものをと思うなら、自作することです。案外簡単に作れます。

私のデザインでは材木を扱う店で買える床板を使っていますが、解体業者から古材を買うとずっと安くあがると思います。7.5×2.5cmの木材は四隅の支柱に用いますが、これも解体業者から安く買えるでしょう。

 いちばん下の板と地面の間には隙間をあけますが、板と板の間は隙間がないようにして、蓋を取り付けるのを忘れないようにします。蓋がないと雨にぬれて温度が下がります。もし板で蓋をつくるのがもったいないなら、古いカーペットを上にかぶせても良いでしょう。

 容器はもちろん最初は1個でも良いのですが、いずれ2個必要になるので、2個を一緒に連結して作れば真ん中の壁を共有できるので節約になります。

 腐って分解されるものなら抜いた雑草、野菜くず、グラス類の選定くず、台所からの野菜くずなど何でも入れてよいのですが、ネズミがくるような調理した食べ物、ドック、シバムギ、グランド・エルダーなどの有害な雑草、そして病気の植物や種をつけている雑草などは入れないようにします。

 積み上げた中によく空気が入るのが大切で、そうしないと別の腐敗菌が繁殖してドロドロしたひどいものになってしまいます。高く積み上げられたものが圧縮されて悪臭を放ち、汚くなっているのを見たことがあるでしょう。そんなになったら土壌の改良にはなりません。

 せっかく中で発生している大切な熱を失うことなく、たくさんの空気を循環させる方法は、全体をよくかき混ぜることです。私はいつも新しい馬糞を入れた袋を2つほど用意しておき、小さく細かいグラス類のようなものと混ぜて入れるようにしていて、圧縮され空気が間になくならないようにしています。馬糞はたくさんの窒素分を含んでいて、分解プロセスでのバクテリアの燃料にもなります。

 庭からでるものを容器に入れて忘れっぱなしにはならないようにして下さい。コンポスト促進剤のメーカーはコンポストづくりは簡単だと思わせようとしているのです。望ましい期間内に良いコンポストをつくるためには、そのプロセスで最低2回はかき混ぜが欠かせません。容器から一旦外に掘り出してまた戻すだけでよいのです。そのときに圧縮されたものはふるって細かくしてやれば、とてもきれいでサラサラした、良い匂いのする素晴らしい土壌改良材ができるでしょう。
 



0 件のコメント:

コメントを投稿