第10章 害虫、雑草、病気の管理: まえがき


第10章 害虫、雑草、病気の管理 CONTROL OF PESTS, WEEDS AND DISEASES


ఔ まえがき ఔ



 殺虫剤は虫を殺すためにあります。昆虫の神経系に作用するもの、消化器系に作用するもの、その他の作用で殺虫効果をだすものなどいろいろです。いずれにしてもどれも有毒ですから、私たちにもある程度危険はあると思います。製造している会社はどれも十分にテストをしており、十分薄めて使用するのでヒトには危険はないと言っています。私が言っておきたいことは、使う際にはゴム手袋やゴーグル、マスク、オーバーオールなどで自分を守るようにしましょう、ということです。現代のトラクターの運転手は仕事中には宇宙飛行士のような格好をしています。

 しかし、もし殺虫剤が私たちには完全に無害であっても、殺虫剤に触れる生物の多くが死んでしまうのは間違いありません。私たちガーデナーのほとんどはそんな権利があるとと信じるほど傲慢ではないと確信しています。私たちはすべての生物の支配者ではなく、悠久に続く、すばらしい生命のつながりの一部でしかないのです。

 装飾的菜園のガーデナーはまわりの野生生物と共存するオーガニックなガーデナーでなくてはいけません。庭を野鳥やミツバチ、蝶やほかの昆虫などで一杯にしたいので、それらを毒を使って駄目にしてしまうことなど決してできません。

 ですから、殺虫剤は捨ててしまって、やさしい目で害虫問題は見るように再出発してください。すべての生き物は地球で居場所と生存の権利をもっていますから、あなたもそれを尊重して庭でも共存をはかり、農薬を使うことはないでしょう。そう私は約束します。