第5章 装飾的植物: コンテナ

第5章 装飾的植物  DECORATIVE PLANTS



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 桶やたらい、そして籠(バスケット)は装飾的菜園では重要な働きをし、うまく植栽すれば小さな生態系の基本原理を説明してくれます。

 コンテナを一年中カラフルにすることは可能です。舗装したところを明るく彩ってくれますし、冬に土がむき出しになったスペースも飾ってくれます。例えばパティオには、夏の間はボーダー花壇に植え付けられるのを待っている鉢植えの植物が置かれていますが、それ以外の季節は何もなくなってしまいます。しかし、コンテナの植物がうまくそのスペースを飾ってくれるでしょう。パーゴラも春から夏は植物が絡んですばらしいのですが、早春や冬はさみしくなりがちです。でもハンギングバスケットで明るく飾り付けることができます。


桶やたらい Tubs and troughs


 コンテナには水はけの良い培養土が必要です。基本的なもっともよい培養土の配合は、よい庭の土2にピートの代用品と粗い砂がそれぞれ1の割合です。9リットル当たり、血粉や魚粉、骨粉の肥料を28グラム加えます。

 桶に植え付けてもっともカラフルになる花は一年草と二年草で、一年に2度植え付けます。霜の心配がなくなる春の終わりに一年草と耐寒性の弱い多年草でスタートします。

 草丈の高い多年草、例えばゲラニウムやマーガレット、オステオスペルマム、フクシアなどは高さを出すために中心に植え付けます。そのまわりと手前に草丈の低いペチュニア、サルビア、マリゴールドなどを植え、縁にはエッジングプランツのロベリア、アリッサム、アゲラタムなどを植えます。縁にはそのほかに、下垂性のロベリア、ゲラニウム、キャットミントなども使えます。

 コンテナから野菜を締め出さないでください。私はよくトマトを使ってとても効果的です。寄せ植えにぴったりの品種もいくつかあります。温かい地方ではトウガラシもエキゾチックで良いでしょう。小さなレタスやビーツなどでさえも桶に植えると素敵に見えます。

 霜が降りはじめたら、寒さに弱い一年草はもちろん枯れますから、コンテナには春に花を咲かせる植物を植え付けます。球根類が理想ですが、草丈の低い品種を選びましょう。特にチューリップはスイセンよりも茎が弱いので低いものが良いでしょう。複数の種類の球根を深さを変えて植え付けると魅力的な見せ場になります。一番底には10cmの深さの培養土を敷いてラッパスイセンを植え、その上に10cmの培養土を入れてから球根を植え、そして一番浅いところにクロッカスを植え付けます。

 ウォールフラワー、ヒナギク、ワスレナグサ、などを使ってとても明るい彩りのコンテナを作ることもできます。

 冬のコンテナはあまり成功しませんが、耐寒性のある植物を植えればうまく行きます。例えば冬咲きヒースとアイビーを一緒に植えて、さらに斑入りのアセビのような変わった葉の低木を植えれば、冬の間ずっと素晴らしく見えるでしょう。




ハンギングバスケット Hanging baskets


 ハンギングバスケットは桶やたらいと同じように植えることができます。良いバスケットを作るには、完全な色の球体を目指しますが、それほど難しくはありません。まず良いバスケット選びから始めます。浅くてプラスチック製のものはあまり役に立ちません。昔からある金属製のバスケットか、あるいはプラスチック製でも同じような形のものを手に入れましょう。

 バスケットの内面にミズゴケを張ります。ミズゴケは、お花屋さんなどで手に入ります。受け皿、あるいはビニールを底に敷いて水持ちがよいようにします。そして四分の三ほど培養土を入れます。そして桶やたらいの項で紹介した植物を、同じような感じで植え付けます。培養土を詰めて、枝垂れるロベリアをミズゴケを通して押し込みます。バスケットの底の部分も全体に外側から同じように全体が花の球体になるようにします。

 ハンギングにも野菜を植えて構いません。いい感じのトマトやハーブ類を一緒に育ててみましたが、とても見栄えがよく、そして素晴らしい味でした。